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『となり町戦争』 by三崎亜記

★感想なのでネタバレあります。注意!

非常に不思議な雰囲気と透明感で満たされている。
淡々と「戦争」は進むのだ。



最初の「貼り紙」を見て、勝手に「こういう展開じゃないの」と考えていたのを、
見事に裏返された。
まったく違う次元といえばいいだろうか。
あちこちであらすじを見て、もしかして「バカバカし系」なのだろうかと
思い込んでいたのだ!(恥
ミステリでもエンタメでもなく、純文学である…
そんな高いところにあったのである。ああ。
(純文学苦手)
もし、もっと静かに落ち着いた環境で読むことができたなら、
戦争の音も、光も、気配も、もっとワタシの中に入り込んで来ただろう。
それほどまでに感覚的なストーリーゆえに、たぶんこの作品は賛否が分かれ、
読み手の考え方、価値観などによって感想のギャップが激しいのでは、
と思った。
結局何がいいたいの?と言う人も多いだろう。
「戦争」という非日常が日常にならなければ、気づかないのかもしれない。
それほどまでに、戦争は遠い世界で起きている。
登場人物たちは、どこかコミカルにも思えるが、やはり本物の「戦争」
なのだから、どこまでも生と死とが隣り合わせなのである。
「戦争は善か悪か」「賛成か反対か」というレベルを超えたところで、
本当の戦争は行われているのだ…などなど、いつになく真面目に
考えさせられた本だった。
ミステリ好き(解決とか結論がないと嫌な人)にはオススメしない。

タグ: review, 三崎亜記

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