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★読書『てるてるあした』 by加納朋子

『てるてるあした』 by加納朋子 (本の画像)

図書館から借りた本がたまっている……(汗
読めないかも、というか読めないに決まってる、と知りつつも、子の図書館に付き合って一歩足を踏み入れれば、これが借りずにいられようか!
しかも、探してもらってなかったのを予約した分だから、読まねば……ということで、がんばった。
加納朋子さんの本には、一時ものすごくハマり、ほぼコンプリート。
この『てるてるあした』は、比較的最近出た連作短編集、『ささらさや』の続編である。

ささらさや (幻冬舎文庫)

今回の主人公はサヤさんではないが、サヤさんとささらの人たちが登場。

個人的な感想を言えば、『ささらさや』よりも、この『てるてるあした』のほうがいい。
どうやらワタシ自身、サヤさんよりもまだ照代の側にいるらしいな。
しかし……ネタバレになるので詳しくは書けないが、照代の身の上はあまりにもセンセーショナルで、自分としては「ありえない」ため、疑問やイライラや怒りのやり場のないまま、読み進むことになるのが、結構ストレスだったかも。
感情の生々しさ、というのかなあ。
やっぱり「親」という立場で見てしまうのかなあ……。
やはり、もう一度ちゃんと読み直す必要がありそうだ。ざっと読むには内容が濃すぎる;^^
「本はいいよ。特に、どうしようもなく哀しくて泣きたくなったようなとき、本の中で登場人物の誰かが泣いていたりすると、ほっとするんだ。ああ、ここにも哀しみを抱えた人がいるってね」
印象的な、久代さんの言葉。
そんな読み方もあるのか、と思った。というか、そう思えば本を読むこともできるのか、と。
どうしようもなく哀しかったとき、私は本を開くことが出来なかった。
上っ面の文字を追うだけ。もう、大好きなミステリを読めないかも、とさえ思っていた。
だけど、私はまたこうして本を読んでいる。
架空だけど、たくさんの人の人生に触れながら。
久代さんは照代にとって、初めて人間らしい会話ができた相手なんだろう。
だからこそ、こんなにも居心地が悪かったのに違いない。
意地悪ばーさんを地でいきながらも、その奥底にある本当の思い、心の温かさを、やっと照代は気づくことができた。よかった。
だからこそ、未来へ向かう力を、彼女は得たのだ、自分の力で。
これから、照代の母はどうなるのだろう、ということがかなり気がかり。
照代の声が、本当に母に届いたのか。よくわからない。
すべてが大団円に終わったわけではなく、これから始まる。
だから、「あした」なのだ。
「てるてる、あした。きょうはないても、あしたはわらう」。

タグ: review, ミステリ, 加納朋子

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