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★読書。『せせらぎの迷宮』青井夏海

青井夏海さん『せせらぎの迷宮』を読んだ。

せせらぎの迷宮 (ハルキ文庫)


図書館司書の史は、20年ぶりに小学校の同級生と再会。
当時の担任が定年を迎えるので、記念に各年代のクラス文集を探して
プレゼントするという企画を知る。5年3組のクラスメイトに連絡を取るが、
なぜか、文集を持っている人は誰もいない。いったい文集はどこに?
物語は、現在と過去(小学生時代)を行き来し、すっかり抜け落ちていた
史の記憶も少しずつよみがえってきて……。



「なぜ文集が見つからなかったのか」という謎が解けたとき、
とても切なくなる。

誰の小学生時代にも、きっとこういうシーンがひとつやふたつ、
あるんじゃないだろうか。特に女子。
そして、いくつかは苦く、ざらざらしていて、過去の引き出しの中では
あまり開かない、奥まった場所にしまわれていることだろう。
とげのように刺さっていて、時々なぜ痛むのかわからないほど過去の話。

何年も時を隔てて、「した」人はそんな風に忘れていて
「された」人はきっと、ずっと忘れない。
私にも、きっと謝らなければならない人が何人もいることだろう。

子どもは無邪気だけど、真っ直ぐな分残酷だ。
でも、もし史のように過去を清算することができたら、
そしてそんな中にも報われる部分があるとしたら、
それはたくさんあるとげのひとつかもしれないけれど、
きっと幸せなことだと思う。

……というのが、大人の私の感想だけれど、
こういう年代って、常に不安を抱えて生きていると言っていい。
学校が生活のほとんどだから、逃げ場はどこにもなくて、
大人よりもずっと深刻だ。
しかも、大人は信用できないのだ。
仲間はずれだけにはなりたくない。

「わたしの居場所」

それが何よりも重要だったのだ。
だから、毎日会っているのに日記や手紙が飛び交う。
今はメールなんだろうけれど(笑)。

ああ、私は金魚のふんみたいなヤツだったよ(爆)

タグ: review, ミステリ, 青井夏海

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Comments (Close):4

めーちゃん 09-06-21 (日) 21:45

今はいつからパソコン解禁ですかね。

ちゃいむ 09-06-22 (月) 8:29

>めーちゃん
ううむ、解禁時期は各ご家庭によって違うだろうが、
パソコンの授業は小学4年か5年ぐらいからあるんじゃないかなー。

美月 09-06-22 (月) 10:54

この本、なんか読まなくてもだいだいの予想がつきそうな・・・
読みたい気もするし、切なくなりそうで、やめとこうかとも思う(^^;
性格的には弱虫の寂しがりやのくせに、生まれついての唯我独尊、
人への迎合を最も苦手とする私、5年の時はモロはぶかれましたわー。
もっとも1年~6年まで同じクラスメイトだった我が小では、
3年くらいからいつも誰かをはぶくことで、ストレスのバランスと協調心を
保っていたという、残酷でありがちな、しょうもないクラスだったから、
私の次は、また別の人、っていう、やな思い出よ。
信頼できる大人(教師)はいなくて、子ども心にみんな必死の毎日で。
私にも「ごめんなさい」を言わなくてはいけない人がたくさんいるなぁ

ちゃいむ 09-06-22 (月) 14:50

>美月さん
うん、先が読めるという意味では、ミステリではないのかも。
「爽やかな感動ミステリー」という風に紹介されていたので、
それはちょっと違うかも、と今回は引用しなかった;^^
嫌な終わり方ではないけれど、自分のこと思い出して
爽やかな気分にはなれなかったし……
そっちでは「はぶかれる」っていうんだね。
こちらへん(もちろん独身時代の)では、「はみご」って言ってた。
はみごにならないように必死だったよ;^^
それでも、きっとあのときは一所懸命いろんなこと考えてたんだよね。

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