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さくら

桜の花びらが、いっぱい川を流れていました。
「ねえねえ、あの花びら、どこから来るのかなあ」
おかあさんのはしゃいでいるのを見て、わたしも桜がどこから来たのか知りたくなりました。
「ね、花びらを追って見ようよ」
・・・本当は、追うのではなくて上流へ戻っていくのですけれど。
自転車は、おだやかな春の風をうけて、ゆっくりと川の土手を走っていきます。
桜の花びらは、どんどん流れて来ました。
ゆっくりと、くるくる回りながら、あるいは立ち止まって。
中には、ほかの大きな花びらもまじっていたりして。
わたしはおかあさんの背中につかまりながら、
この花びらたちはどこにいくのだろう、と考えていました。
「・・・そうだね、海まで行くかもしれないね」
みんな同じ場所をめざして流れていくのだなあ、と思いました。
桜の花びらの追いかけっこは、とうとう土手の終わりまで続きました。
「ここから先には、行けないね」
「どんな桜が咲いているのか、見たかったね」
「そうだね。花びらがひらひら落ちるところもみたかったな」
また、今度ね、とおかあさんと指切りしました。
桜のふぶきが見てみたいな。
今度はお兄ちゃんも一緒に来よう、そう思うとなんだかわくわくしてきます。
春は、わたしを包んで優しい気持ちにしてくれるから、大好きです。


*——————————–*
  やっぱり散るところが好き。
  もう全部散ってしまったかな…

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